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【第2回掲載分】自閉症ってどんな子なの?

 今回は、自閉症の子供の特徴について述べたいと思います。前回の最後に、自閉症には三つの大きな特徴があると書きました。対人関係の障害と言葉・コミュニケーションの障害とこだわり・興味のかたよりです。
 その前に少し自閉症について述べておきたいことは、自閉症は発達障害だと言うことです。「自閉」というと「心を閉ざす」というイメージがあるためか、思春期の登校拒否や引きこもり、あるいは家庭や学校などの問題で元気がなくなったり、話をしなくなったりといったような情緒障害と同じようなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、自閉症は生まれつきの脳の障害(機能不全)で、養育や環境によって起こるものではありませんし、人と付き合わないわけではありません。自閉症にはこのような誤解が大変多く、親の愛情不足とか育て方の問題と言う人が専門家と言われる人の中にもいたりします。
 さて、特徴の話をしましょう。自閉症の子供といっても様々です。これから話す三つの特徴も、その子の年齢、発達の段階、障害の重さによってかなり違って見えます。例えば自閉症の子が「目を合わさない」のはよく言われますが、全ての子がそうではありません。また、大部分の子は成長につれて合ってくるようになります。

一つ目は対人関係の障害です。

 発達が幼い段階では、視線が合わない、呼んでも反応しない、人に関心を示さないといった行動がよく気づかれます。一人遊びが多く、遊んであげようとしても喜ばず、かえって嫌がったりすることもあります。外に出ても一人でいるかのようにマイペースに走っていってしまい、手を離すと簡単に迷子になってしまいそうです。そして迷子になっても平気な顔をしていることも多かったりします。
 ある程度の対人関係が可能な子供の場合は、人見知りがなく誰にでも馴れ馴れしく話しかけていく子、周囲との関わりが一方的でマイペースな子、マイペースで落ち着きがなく集団行動ができない子、人の気持ちを察するのが苦手な子といった相互交流の困難さが見られます。

二つ目は言葉とコミュニケーションの問題です。

 言葉の遅れが最初に気づかれる子が多いですが、中には一度出た言葉を言わなくなったりする子がいます。これは「折れ線型発症」といわれ自閉症の子の約3分の1がこれであると言われています。言葉以外のコミュニケーションの遅れもよく見られます。指さしをしなかったり、ゼスジャーが乏しかったり、欲しいものがある時に母の手を引っ張って手を道具のように使って物をとろうとする行動(クレーン現象と言います)、逆向きに自分に向けてバイバイする、などが見られます。
 言葉を話すようになってからは、オウム返し、独り言、場にそぐわない発語が多く、会話になりにくいという特徴が見られます。文法上は間違ってないがその場には合わない話や、初対面や目上の人にも同じように話しかけたりといった子もいます。

三つ目は、こだわりや、興味のかたより、常同運動です。

 発達の幼い段階では、常同運動といわれる、変わった行動を繰り返しすることがあります。手をひらひらと目の前でかざして見ていたり、こまのようにくるくる回ったり、つま先立ちで歩いたり、回るもの(扇風機、換気扇、車のタイヤなど)を好んで見たり、高い所に登りたがったり、横目で見たり、などがあります。
 新しい状況や環境の変化には抵抗を示し、かんしゃくを起こします。同じ物、服、道順、物の位置などにこだわり、例えばいつもと違う道を通ろうとするとひどく怒ります。こだわりの一種で極度の偏食が見られる子もいます。
 年長になると、特定のものへの興味のかたよりがしばしば見られます。ものを一列に並べるのに熱中したり、マークや数字・文字、特定のコマーシャルやキャラクターに大変興味を示し、没頭します。
 こういったものも、常にあるわけではなく、例えば常同運動は、発達の比較的良い自閉症の子供にはあまり見られないですし、同じ子でも時期が経って成長してくるとあまりしなくなります。こだわりは、乳幼児期にはあまりなく、少し成長した頃、3-4歳頃によく見られます。
 その他、自閉症の子供に共通してよく見られる特徴は、落ち着きがない、音に敏感、睡眠時間が短い、自傷行為などがあります。
 このような特徴がいくつかあるようであれば、自閉症の可能性について考えていただいたら良いのかなと思います。
 自閉症の子供のイメージが少しつかめてきたでしょうか。
 では、自閉症とは何なのか?という疑問が出てくるのではないかと思います。次回はその辺りについて述べたいと思います。